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執筆者の写真スポルテ ハミングバード

クラブ・シャフトの機能、効能を味方にするか、敵にするか

店長「そう言う使い方もあるの❓

  …まあ 世の中色々あるからね~ 

 って言う典型例が

シャフトをしならせて~しなり戻して使う です。


 好き好きではありますけれど、

 コレって ゴルフクラブの機能をかなりの部分、殺してしまう

 エンジン付きのクルマなのに 自分で漕いでいる 程

 アマチュアゴルファーにとっては 損な使い方 です。」


質問「そうなんです❓」


店長「はい。

 ゴルフショットを安定させるコト や

 繰り返し易いスイングを覚えるコト の

 何倍も大変な方法論… ソレに意識の有る方は

 なんだか 苦労好きと言うか、

 まあ そう言う楽しみ方もあるんだなぁ と感心するほどです。


②ちょっと話は長い(いつものコトですが)ですが…


 ヘッドが軽いって言うのもあるかも、なんですけれど

 シャフトをしならせて~しなり戻して使う って

 重いヘッド + 柔らかいシャフト では難しいです。

 額面通り 先端のヘッドは重いですし、

 シャフトは柔らかいですから たわむ(しなる)量も大きく、

 それを復元(しなり戻す)には 手間も時間もかかります。



 元来、物理的な約束事も含め

 打撃って 自分がクラブを握り、からだの向きを変えて

 その握りの部分、グリップを動かす。

 すると ヘッドはシャフトでつながっているので

 そのヘッドの重さや運動で加わる重さ分、遅れて、

 そのグリップの移動の付いていきます。

 まあ 引きずられるってコトになりますね。

ヘッドの遅れ とも言えます。


 ソコで起こる シャフトのたわみ(しなり)  と

 シャフトをしならせて~しなり戻して とは

 言葉としては同じ、たわみ(しなり)ですが

 その中身はまるで異なります。


 グリップを動かして、ヘッドを引きずる、

 遅れさせたまま使う場合、シャフトにはトルクが掛かりません。

 シャフトの回転されるような 捻じれが掛かり難い状態です。

 単に ヘッドの重み(運動も加え)分、遅れて付いてくる だけ です。


 一方、シャフトを意図的にしならせ、しなり戻す方は

 打撃に関して しなり戻す方が重要になります。

 クラブの先端にあるヘッドは その棒(シャフト)の延長線上に

 重さ(重心点)がないので その動かし方では

 シャフトはかなり捻じられることになります。


ヘッドの慣性モーメントというのがあるのですが、

 これは ヘッドのスウィートスポットの広さというか、

 ミスへの寛容性や打撃効率の良さ(ボールへのエネルギー伝達)の良さ

 を表すものを数値化したモノ です。


 モノは遠心力が掛かった時、

 その重量が揃おうとする法則があるので

 ヘッドを回転させず、シャフトを捻じらず使った場合、

 ヘッド自体は遅れて突いて来ますが、

 ほぼ 自動的にシャフトなり、グリップなりの延長線上に

 ヘッドの重心点が来ますので

 慣性モーメントの効果は発揮されます。


 ところが シャフトをしならせて~しなり戻して使う場合、

 シャフトにはトルクが掛かってしまい、

 ヘッドが シャフトを軸に回転する事が必要になるので

 ヘッドの重量点とシャフトが直線状で揃うことは無く、

 単純に重心距離分、それ以上、ズレた関係 が維持されてしまいます。

 当然そうなると 慣性モーメントと言う機能は発揮されません。


 慣性モーメントはゴルフクラブの歴史上、

 ゴルフクラブの進化 ソノモノを表すと言っても過言ではないモノ。

 ゴルフクラブの『簡単さ』を表す数値と言えます。

 ドライバーにしても、アイアンにしても、

 この50年での進化は 慣性モーメントの進化 です。

 にもかかわらず シャフトをしならせて~しなり戻して使ってしまうと

 それを利用出来ないばかりか、逆に 数値の高い、

 本来 易しさの数値が高い程 扱い辛いモノになってしまう。


 ゴルフクラブに助けて貰いたい、ミスを救って貰いたい

 と思っている人にとっては ものすごく大きな違いです。

 これから ゴルフスイングを覚えようとしている人 にとって

 どっちの道へ進んだら良いか は一目瞭然だと思うんです。


 それが 選ぶクラブ、シャフトのよって 分かれてしまう、

 と言って良いと思います。」

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